今後もしくは近々GSX1300R 隼の購入を検討している方なら気になるであろうGSX1300R 隼の燃費。
GSX1300R 隼は、馬力を示す最高出力は197馬力、加速のしやすさを示すトルクは、15.8kgf・mというトンデモマシンである。
さらにその重量は、素の状態で266kgあり、人間が乗車すると約340kg(体重60kgと仮定)にもなる。
GSX1300R 隼の詳細なスペック表は、以下の記事でも紹介しているので気になる方は、参照していただきたい。
こんなハイパワーなバイクなんだから燃費は悪いのでは?と思う方もいるだろう。
そこで今回は、GSX1300R 隼の燃費について記載する。
カタログ値の燃費
GSX1300R 隼の燃費は、カタログ値でガソリン1Lあたり28.0kmとある。
実は、このカタログ値というのはあまり役に立たないのだ。
カタログ値に記載されているガソリン1Lあたりの燃費は、「定地燃費値」といい、平坦な直線の舗装された道路を時速60km(排気量が50cc未満は時速30km)で走行し、計測された燃費を指している。
日本の道路は、直線距離で走れるような場所はほとんど存在しない。
田舎は山が多いこともあり、坂やくねくねの峠道もあったり、舗装がされていない道など環境は様々だ。
また、都会の道路は舗装されている代わりに渋滞などに捕まると時速60kmも速度を出せないことが多々ある。
それに加え、バイクに限らず車にも言えることだが、車両は発進もすれば停止もするし、加速もしたり減速もする。
平坦な舗装された道路を60km/hで加速もせず、減速もせず走れる環境などまず無い。
これでは、どのくらいの燃費があるのかの目安にもならない。
そこで新しい燃費の基準が登場した。
それが「WMTCモード値」と呼ばれる燃費の基準だ。
WMTCモード値とは
WMTCモード値は、国連自動車基準調和世界フォーラムにて作成された世界統一基準(GTR*)である。
※GTR:日産の高級スポーツカーではない。
冒頭で示したGSX1300R 隼のスペック表を見てみると「燃料消費率」に「国土交通省届出値:定地燃費値」と「WMTCモード値」両方が記載されているのが分かる。
WMTCモード値は、クラス1~3に分類されており、クラス2と3は、サブクラスによってさらに分類されている。
クラス | サブクラス | 定義 |
クラス1 | - | 排気量50cc超150cc未満および最高速度50km/h未満 または排気量150cc未満および最高速度50km/h以上100km/h未満 |
クラス2 | 2-1 | 排気量150cc未満、最高速度100km/h以上115km/h未満 または排気量150cc以上、最高速度115km/h未満 |
2-2 | 最高速度115km/h以上130km/h未満 | |
クラス3 | 3-1 | 最高速度130km/h以上140km/h未満 |
3-2 | 最高速度140km/h以上 |
参照元:http://www.jama.or.jp/motorcycle/WMTC/WMTC.pdf
GSX1300R 隼の最高速度は、300km/hなのでクラス3 サブクラス3-2に分類される。
このクラス3 サブクラス3-2で算出した結果、ガソリン1Lあたり17.6kmという燃費が記載されている。
この結果は世界統一基準に則って算出されているため、比較的目安として役に立つ数字と言える。
参考までに算出方法を記載する。
筆者は数学やら物理が苦手なので見たところでよくわからない(笑)
GSX1300R 隼の実際の燃費について
5年間 GSX1300R 隼を所持していて計測した実際の燃費について記載する。
購入当初は、新車ということもあり、燃費はカタログ値に近いガソリン1Lあたり25kmを記録したこともある。
5年ほど経過すると色々劣化している部分もあるせいか、ガソリン1Lあたり20kmが近々の実績である。
ただ、未だにこのガソリン1Lあたり20kmの燃費を割ったことはないので、バイクの大型車としての燃費は良い方であると考えている。
燃費のいい乗り方はあるのか
燃費をよくするための乗り方は色々あるので、いくつか紹介する。
発進時
半クラッチで動力を与えたらゆっくり発進する。
これだけで燃費は向上するようだ。
どういう原理なのかは、調べても不明であった。
憶測だが、すぐにクラッチをつないで発進するとバイクに負荷がかかり、燃費が落ちるのではないかと思う。
減速時(坂道の下り坂・カーブなど)
減速する際は、ブレーキレバーやフットブレーキはなるべく使わず、エンジンブレーキで止まるようにすると燃費が向上するようだ。
速度が出ている状態で、低速ギアに入れるとエンジンの回転数が上がるため、大きな音が出る。
それ故、燃費が悪いように感じるが、エンジンブレーキが効いている間は燃料がカットされるため、燃費がよくなる。
渋滞時
渋滞時は、無駄にアクセルを回さないことが燃費向上につながる。
アクセルを回せば燃料は使われるので、渋滞時のようなときは、クラッチがつながる程度にアクセルを入れるだけにする。
もしくは、半クラッチだけで進む。(クラッチにはあまりよろしくはない気はする)
通常の走行時
渋滞もなく普通に走行できる場合は、速度を一定に保つことで燃費は向上する。
これはよく知られたことなので、これ以上の説明は不要だと思われる。
無駄にアクセルをふかしたり辞めたりするのは燃費にも影響するので辞めた方が懸命だ。
番外編
タイヤの空気を適量入れる
これも言わずとも知れたごく一般的な燃費向上術の一つである。
タイヤの空気を窒素ガスに変えることにより、燃費はさらに向上する可能性がある。
タイヤの空気を窒素ガスにするメリットについては、以下を参照していただきたい。
ガソリン添加剤を使用する
ガソリンの給油口にガソリン添加剤を入れることで、エンジンの燃焼室や吸排気バルブ、インジェクターに堆積したカーボン(燃えカス)などの汚れを除去し、エンジンをリフレッシュすることで燃費向上の期待ができる。
ガソリン添加剤で有名なワコーズ社のフューエルワンもその一つだ。
フューエルワンは、ガソリンの給油口に入れるだけなので使用方法はとても簡単である。
また、レギュラー車やハイオク車両方に対応しているため、汎用性のある製品でもある。
Amazonの平均の評価は「星4.5」とかなり高評価な製品だ。
それだけ多くのユーザがその効果に満足していると言えるため、使ったこと無い人は使ってみるのもいいだろう。
ただし、使用上の用途や注意書きはしっかり確認してから行うことをおすすめする。
※フューエルワンは、ガソリン20L~60Lに1本が目安である。
※ガソリンが20L未満の場合は、ガソリン添加剤の割合を1%以下となるように入れる。
価値観によって異なる場合があるため、コストパフォーマンスについては、ここでは記載しない。
オイル交換またはフラッシングをする
オイル交換をするだけでも燃費が向上する場合がある。
とくに全合成油には、添加剤も入っているため、エンジンの調子をよくする効果がある。
オイル交換をマメに行う人は不要だが、1年に1回程度しかオイル交換をしない人にとってフラッシングもオススメだ。
フラッシングは、簡単に言えばエンジンのお掃除剤を使って汚れを落とすというもの。
エンジン内の汚れが取れれば燃費も向上することが期待できるというわけだ。
オイル交換については、こちらを参照していただきたい。
さいごに
GSX1300R 隼の燃費についての説明は以上になります。
今後、隼の購入を検討している方の参考になればと思います。
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