バイクを動かす適切な頻度と移動距離とは?

最近バイクを放置している方はいますか?
私はここ1ヶ月ほど放置状態になっています。

放置している理由は、隔週でしかも土日・祝日にやってくる「台風」と毎週休みの日に降る「雨」のせい。
おかげでバイクに乗る機会が全くない状態になっています。

流石に雨の日でも関係ない!という領域にまでは達していません。
(達したくもありませんが…)

そこで今回は、バイクはどのくらいの頻度で動かしたほうがいいのか記載します。

バイク放置するとどうなるのか

まず、バイクを長期間(数ヶ月から数年)放置するとどうなるのかについて記載します。

ガソリンが劣化する

ガソリンタンクにガソリンを入れっぱなしにして放置すると、ガソリンが劣化します。
ガソリンの劣化には段階があります。

① ガソリンが変色する
② 刺激臭がする(らしい)
③ ドロドロの物質に変化する

①までなら新しいガソリンを入れ、エンジンを動かして古いガソリンを使い切ってしまいましょう。
②になると使うのは危険なのでガソリンを抜いてしまいましょう。
③になるとちょっとやそっとのことでは、どうにもならないので怒られるの覚悟でバイク屋さんに相談してみては如何でしょうか…?

また、ガソリンが劣化すると金属を溶かしてしまう酸性に変化するので、ガソリンタンク内を腐食させてしまう恐れがあります。
このような状態になる前にバイクを定期的に動かしてあげましょう。
バイクを久しぶりに動かすときには、これらのことに注意して、フューエルワンなどのガソリン添加剤でガソリンタンク内の掃除も兼ねて使用するといいでしょう。

至るところがサビる

バイクに乗らないということは、メンテナンスもあまりしていないということになります。
たとえば、チェーンは油を射していないとサビが発生します。
サビが発生するとチェーンにダメージを与えるだけでなく、スプロケットにもダメージを与えてしまう可能性があります。

他にも様々なところに「サビ」が発生してしまうので、もしサビが発生しているようであれば、バイク用の錆取り剤などがあるので、キレイにしてあげましょう。

バッテリーあがりが発生する

バイクにもバッテリーがあり、バッテリーに充電がないとバイクは動きません。
このバッテリーは、常に「放電」しているのでバイクを放置していると必然的にバッテリーあがりの状態になってしまいます。
もしバッテリーがあがってしまうような状態になってしまった場合は、こちらのようなバッテリー充電器を使用して充電してください。
※ご購入の際は、しっかり内容を確認してからご購入ください。

タイヤやスタンドが変形する

地球には「重力」が存在することは誰もが知っていることですが、この重力によって物体は地面に押し付けられています。
バイクを放置すると重力によって常に同じ場所に力が加えられます。
すると、数十キロ~数百キロもあるバイクの重量をタイヤとサイドスタンド(またはセンタースタンド)で支えているため同じ場所に力が加えられ続けると少しずつ変形してしまう恐れがあります。
やはり定期的にバイクを動かしてあげたほうがいいでしょう。

エンジンを始動させる頻度

これらの異常を回避するには毎週エンジンを動かすことが望ましいと言われています。
ただ、仕事上の問題や悪天候などにより毎週バイクに乗るのは現実的ではない場合もあります。

そのため、最低でも毎月1回以上は、バイクに乗ってあげるべきと考えています。
この考えは人によって異なる場合もあります。
人によっては、最低2週間に1回以上という人もいますし、3ヶ月くらいなら大丈夫という人もいるでしょう。

移動距離

移動距離も重要な要素となります。
夏になったら“暑いからいいや”、冬になったら“寒いからいいや”と言ってバイクに乗る頻度が減ることもあります。

ただ、たまにはエンジンをかけないといけないことは頭では分かっている人も多いので、嫌々かける場合もありますが、一度エンジンをかけたらある程度距離は走ったほうがいいでしょう。

移動距離が短いとサビの原因になる

バイクに乗らず放置してもサビますが、移動距離が短くても「サビ」は発生します。

一般的にエンジンは、吸気→圧縮→燃焼→排気を繰り返しています。
この吸気の段階で空気とガソリンの混合物を作ります。

吸気された空気には水分が含まれているので、エンジン内の温度と外の温度差により「結露」が発生します。
ある程度走行することで、エンジンの温度が上がり水分を飛ばしてくれますが、数キロ走った程度でエンジンを止めてしまうとエンジンが温まりきってないので水分を飛ばすことが出来ず残ってしまいます。
この水分が残ってしまうと「サビ」が生じます。

ただし、直ちにサビが起きるわけではありませんが、このようなエンジンの動かし方を繰り返していると大変なことになる場合もあるので、注意が必要です。
また、水分が残った状態でバイクを放置した場合は、その水分がずっと残りっぱなしになるので、その部分からサビが発生しやすくなります。

エンジンオイルの油膜切れが起きる

オイル交換は一般的に、3000キロ~5000キロに一度、もしくは半年に一度、どちらか早い方と言われています。
これは大体の人が認識している期間であり、どの記事を見てもおおよそこの期間が記載されています。

数キロ程度しかバイクに乗らず、エンジンの始動と停止を繰り返した乗り方は「シビアコンディション」と呼ばれており、エンジンオイルの劣化が激しくなる条件になります。
エンジンが暖まる前にエンジンを止めることで未燃焼のガスが充満し、エンジンオイルに溶け込んでしまいます。
これを繰り返すと、結果として粘りの無い油膜切れを起こしやすいオイルに変化してしまいます。
詳細は、こちらをご参照ください。

結論

少し話は逸れますが、人間は放置されると精神的に病んでしまう生き物でもあります。
バイクには「魂」や「精神」はありませんが、客観的に可愛そうなので、大切に使うのであれば定期的に使ってあげることと、定期的なメンテナンスを行いましょう。
あまり乗る気が無いのであれば次の所有者に乗ってもらったほうがバイクにとっていいと思いますので売却しましょう。

本格的に動かなくなったバイクでは売却してもたかが知れた金額ですが、まだ動くのであれば動くうちに売却した方がお金にも余裕ができると思います。

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