意外と知らない!?本当のオイル交換時期とは
画像元:©shutterstock / vchal

2019年9月16日(月) 私のGSX1300R 隼を車検に出してきました。
普段の走行距離は1年で3000キロ前後
そのため、オイル交換に関しては、かなり無頓着なので基本的に1年点検と車検の時にしか交換してません(´・ω・`)

ただ何となく、いろいろ調べていくと改めて、オイル交換って大事だなと思ったので、今回はエンジンオイルについて記載したいと思います。

エンジンオイルの役割とは

エンジンオイルは、車やバイクには必ず存在する「エンジン」を円滑に動かすために使われます。

主な役割
  • 潤滑作用
  • 冷却作用
  • 密封作用
  • 洗浄作用
  • 防錆作用

    潤滑作用

    エンジン内の各部品は、「鉄」や「アルミ」などの金属で構成されています。
    車やバイクは、これらの各部品が高速で動くことによって動力を得ています。
    この時、各部品同士が擦れると摩擦が発生します。
    摩擦が発生するとエンジン内の動きが悪くなります。(引っかかりがある感じ?)
    エンジンオイルは、エンジン内の部品と部品の間に入り込むことで摩擦を軽減し、各部品を円滑に動かすことができます。

    冷却作用

    摩擦が発生するまでは、潤滑作用で記載したとおりとなります。
    摩擦が発生すると「熱」が発生します。
    熱が発生すると、エンジン内の部品が高温になり、部品同士がくっついてしまい、エンジンが動かなくなります。
    いわゆる「焼付き」という状態になってしまいます。
    エンジンオイルは、エンジン内の部品と部品の間に入り込むことで金属同士の摩擦を軽減します。
    それでも余分な熱は発生してしまうので、これらの熱をエンジンオイルが吸収してくれます。

    一度でも焼付きが発生してしまうと、二度と復活しません。
    エンジンそのものを交換しなければならず、結構高額となるため、そのまま廃車ということになる場合があります。

    密封作用

    エンジン内部には、ガソリンを爆発させるお部屋(シリンダー)と車やバイクの動力元となる部品(クランク)があり、このクランクを回しているのがピストンとなります。
    ※上下に動いているのがピストン、ピストンの外側の枠がシリンダー、緑のぐるぐるがクランク

    画像元:Basic Engine Parts – HowStuffWorks

    シリンダーとピストンの間は、100%密閉できるわけではなく、微妙な隙間がどうしても空いてしまいます。
    この隙間ができると、せっかく得た動力が十分に発揮されません。要は燃費が悪くなります。
    この微妙な隙間を埋めてくれるのもエンジンオイルの役割となります。

    洗浄作用

    エンジンは、ガソリンを爆発させることで動力を得ています。
    ガソリンが爆発したあとは、ネバネバの燃えカスが残り、この燃えカスがエンジン内部にわずかに残ってしまいます。
    それが蓄積させるとこうなります。

    画像元:CAM'S FACTORY

    おえーってなりそうですね。
    エンジンオイルには洗浄効果があり、画像のような状態になりにくくしてくれます。
    ※ただし、古いエンジンオイルを使い続けるとこうなります。

    防錆作用

    上述しましたが、エンジン内の各部品は、「鉄」や「アルミ」などの金属で構成されています。
    金属は、「空気」と「水分」が接触すると酸化し、「錆」が発生します。
    場合によっては、「腐食」が発生します。
    そうなってしまった場合、エンジンの表面を傷つけ、金属摩耗を引き起こす場合があり、エンジンの寿命を短くしてしまう可能性があります。
    エンジンオイルは、金属と水分の接触から守る効果があるため、エンジンの錆びが生じにくくなります。

    本当のオイル交換時期

    オイル交換は一般的に、3000キロ~5000キロに一度、もしくは半年に一度、どちらか早い方と言われています。
    が、これは大体の人が認識している期間であり、どの記事を見てもおおよそこの期間が記載されています。
    しかし、本当のオイル交換時期はそうではありません。

    この一般論は、通常走行で使っている場合にのみに適用できる目安となります。
    以下に該当する人は、オイル交換時期の認識について改めた方が良いかもしれません。

    チェック項目
    • 凹凸の激しい道を走行していませんか?
    • ホコリや大渋滞による排気ガスが蔓延した道路を走行していませんか?
    • 峠道などのアップダウンが多い道を走行していませんか?
    • 標高の高い場所を走行していませんか?
    • 長時間アイドリングしていませんか?
    • 10km未満の走行が多くありませんか?

      これらは、すべて「シビアコンディション」と呼ばれており、エンジンオイルの劣化が激しくなる条件になります。
      特に、6番の10km未満の走行は、エンジンが暖まる前にエンジンを止めることで未燃焼のガスが充満し、エンジンオイルに溶け込んでしまいます。
      主にこれをやりやすいのは冬場の時期であり、バイク乗りの方は「寒いけどたまにはエンジンかけなきゃ」ということで短い時間エンジンをかけておしまいにしてしまう場合が多いと思います。これを繰り返すと、結果として粘りの無い油膜切れを起こしやすいオイルに変化してしまいますので、エンジンを掛けるなら数十キロは走行してあげましょう。

      では、シビアコンディションでの走行をする人は、どのタイミングで交換するのがよいのでしょうか。
      一般的に言われている3000キロ~5000キロに一度、もしくは半年に一度の半分、1500キロ~2500キロに一度、もしくは3ヶ月に一度を目安に交換するべきでしょう。

      エンジンオイルの選び方

      エンジンオイルは「ベースオイル」と「添加剤」が組み合わさっています。
      「ベースオイル」は主に「鉱物油」「部分合成油」「化学合成油」の3種類があります。
      それぞれについて詳しく書いている記事がありましたので「グーネット」から引用させて頂きました。
      (楽しているわけではない)

      鉱物油

      鉱物油は原油を蒸留して精製された昔ながらのエンジンオイルです。現在、一般的に一番普及しているベースオイルで価格が安い分、耐熱性能や酸化に弱いのが特徴です。化学合成油に比べると分子構造にばらつきが多く、エンジンの始動性や燃費、維持などは劣りますが、こまめに交換すればなんの支障もなく走行できるレベルの品質は維持されています。

      化学合成油

      原油に高度で複雑な過程を施して精製し、不純物を可能な限り排除した高純度のエンジンオイルを「化学合成油」または「100%化学合成油」と言います。寒い時期でもエンジンの始動性が良く、耐熱性も高いのでオイルの劣化がしにくい上に、蒸発性も低いのでオイルがムダに蒸発することがないのも特徴です。高性能、高品質ゆえに値段が高く、車をレースに使用する人かよほどの車好きな人でないと使用するには躊躇してしまう高級オイルでもあります。

      部分合成油

      部分合成油は鉱物油と化学合成油の混合オイルです。その成分のほとんどは鉱物油ですが、鉱物油の特徴である酸化が早く劣化しやすい点や低温始動時など、鉱物油が苦手とする部分を化学合成油の成分で補うよう設計されています。部分化学合成油の中の化学合成油の配合は20%以上と決められており、化学合成油の性能にどれだけ近づくことができるかが部分合成油のポイントとなります。値段は化学合成油ほどではありませんが、毎日長距離走行する車や、高速道路に乗る機会が多い車におすすめのベースオイルです。

      GSX1300R 隼のようなハイパワーなバイクはどれが適している?

      GSX1300R 隼のようなハイパワーなバイクは、値段は高くても「化学合成油」一択です。
      「化学合成油」の説明にもあるように耐熱性が高いのでオイルの劣化がしにくいのが特徴とあります。
      隼乗りなら分かると思いますが、真夏だと暖房を強で付けているかのような熱が来ると思います。
      これだけの熱に対抗するエンジンオイルは、やはり「化学合成油」以外ありません。

      エンジンオイルの粘度について

      GSX1300R 隼のエンジンオイルの粘度は、10W-40が推奨されています。
      ナンノコッチャ?

      エンジンオイルの各製品には、必ず「10W-40」や「5W-30」 など表記がされています。
      この「W」とはWinter の頭文字つまり冬季のオイルの粘度を示しています。この数字が小さいほど低温時は「粘度の低い」オイルとなります。
      ハイフンの後の数字は、夏季での高温状態になった場合の粘度を示しています。この数字が大きいほど高温時における「粘度が高い」オイルとなります。
      だから何?っていう(´・ω・`)

      結論
      分からなかったら、バイクのエンジンオイルの推奨値を調べ、同じ数字のオイルを買えば間違いない!
      ※4サイクル用や2サイクル用、車用などあるのでそこは十分注意してください…

      フラッシングはやるべき?

      オイル交換を行う時にフラッシングもオススメな場合があります。
      フラッシングを行うと、エンジン内の汚れを掃除してくれる作用があります。
      これによりエンジンがよりスムーズに動力を生み出してくれることが期待できます。

      ちなみに、私は東京在住なのでホコリも排気ガスも蔓延した土地に住んでおり、都内を走行すると大渋滞に必ずと言っていいほどハマります。
      そんな状況でオイル交換も1年に1回しか交換していなかったので、エンジンを相当虐めていたのかと改めて認識し、今回の車検でフラッシングも依頼してきました。

      フラッシング不要の人
      ・オイル交換をこまめに行う人
      →新品のオイルには添加剤が入っており洗浄効果があります。こまめにオイル交換を行う人はフラッシングの必要ありません。
      フラッシングをやってはい行けない人
      ・オイル交換をほとんどやったことがなく、エンジン内の汚れがびっちり溜まっている人
      →この状態でフラッシングをやると汚れがエンジン内に流れ、詰まってしまいかえって故障するリスクがあるのでやらない方がいいです。
      フラッシングの効果を得られる人
      ・こまめにオイル交換はしないが、1年に1回程度はやっている人
      →フラッシング不要の人とやってはいけない人の間くらいの人が該当するでしょう。(私みたいな人?)

      フラッシングのやり方

      結論を言うとやり方を覚える必要はありません。
      ざっくりいうと、フラッシング剤を入れてエンジンを動かして洗浄するのですが、フラッシングのやり方を誤るとエンジンが始動できなくなるなどの大惨事が待っている場合があります。
      「よく分かんないけど、ちょっとやってみよう」というノリでやると失敗するリスクがあるので、ショップの人にお願いしましょう。
      正しい知識のある人または、その人と一緒にやるなら問題ありません。その人に教わりながらやり方を覚えましょう。

      オイル交換のやり方

      オイル交換のやり方については、こちらの記事を参考にしていただけると幸いです。

      まとめ

      • シビアコンディションでの運転がメインの人はオイル交換時期を早めましょう。
      • ハイパワーなバイクは「化学合成油」一択、その他は「部分合成油」で十分と言えるでしょう。
      • フラッシングは、「やってもいい人」「やらなくていい人」「やってはいけない人」どれに該当するかで実施可否を決めましょう。
      • フラッシングは、リスクもあるので知識がない人はショップの人にお願いしましょう。

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